物流・貿易用語 和英辞典

1. アンローダー : Unloader

物流用語 アンローダー

港湾における荷役(にやく: 積み降ろし)用設備の1つで、岸壁で穀物・石炭などのばら積み貨物を陸揚げするためのクレーン。熊手のようなシャベルで貨物を巻き上げて船から降ろす。動詞の Load は「荷物を積む」、Unload は「荷物を降ろす」。

ばら積み貨物 (Bulk cargo): 梱包されずバラバラな状態の固体・液体の貨物。小麦・トウモロコシ・石油など


2. イグルー : Igloo

物流用語 イグルー

航空貨物用ULD (Unit Load Device: 輸送用パレット)の一種で、飛行機の上部貨物室に収納出来るよう丸みを付けた形の容器。北極圏の先住民・エ○キモー(最近ではイヌイットと呼んだ方が良い)が住む氷の家・イグルーに似ているのでこう呼ぶ。


3. 絵符(えふ) : Indication tag

物流用語 絵符

段ボールで覆われた貨物の中身や取扱上の注意を、絵やイラストなどで誰にでも分かり易く示して外箱に貼られた伝票やシールのこと。『取扱注意』は日本人なら誰でも理解できるけど、『天地無用』はちょっと微妙。『横積厳禁』って一体どーゆー意味 ?


4. オリコン : Foldable container

物流用語 オリコン

音楽ヒットチャートの会社ではない。「折畳みコンテナ」の略称で、貨物が到着した着地側で中身を降ろした後、折り畳んでコンパクトに収納して発送元に再び返却輸送することで、何度も繰り返し使えるプラスチック容器。使い捨てのダンボール箱に比べて費用が節約できる。


5. ガントリークレーン : Gantry crane

物流用語  ガントリークレーン

船にコンテナを積み降ろすため港の岸壁に設置された巨大なクレーン。 お値段は1台10億円ほどで、日本国内では三井造船が90%と圧倒的なシェア。地上35mの高さにあるガラス張りの運転席 (注: トイレ無し)から操縦し、1時間に30本ものコンテナを動かすのはまさに職人技。Gantryとは構台(こうだい: 陸橋型の鉄枠) のこと。

コンテナ:船やトラックで貨物を運ぶ箱。材質は鉄やアルミで長さは20フィート(6.1m)と40フィート(12.2m)の2つが主流


6. スエズ運河 : Suez Canal

物流用語 スエズ運河

アジアとヨーロッパを近道で結ぶため1869年に開通した水平式運河で、長さ200km。エジプトのスエズ運河庁が運営しているが、通行料が船1隻あたり2〜3千万円とものすごく高い。しかもしょっちゅう値上げしているし。

水平式: 連結する2つの海に水位差が無い運河。水位差を利用したパナマ運河は閘門式(こうもん/Lock system)


7. ドルフィン : Dolphin

物流用語 ドルフィン

横浜山手にある静かなレストランから海を眺める午後、岸から離れた沖合に細長く作られた船の係留所が見えたら、それがドルフィン。岸壁に大型船が停泊出来ない場合に海上で荷役を行うための施設で、水深が十分な場所からパイプラインで陸揚げする。


8. プチプチ : Air cushion

物流用語 プチプチ

正式名称は「気泡入り緩衝材」で、エアーキャップとも呼ばれるがこれは福井県にある梱包資材メーカー・酒井化学工業の登録商標。そして一般に呼ばれる愛称の「プチプチ」も名古屋市のメーカー・川上産業の立派な登録商標。同社は毎年8月8日を「プチプチの日」と制定。8・8に形が似ており、潰すと「パチパチ・プチプチ」と聞こえる事から(本当)。


9. DHL : DHL International GmbH

物流用語 DHL

ドイツを本社とする世界最大級の国際物流会社。3人の創業者、ダルシー(Dalsey)・ヒルブロン(Hillblom)・リン(Lynn)の頭文字を社名としたネーミングは、小野さん・岩崎さん・井上さんが岩手県に作った小岩井農場と同じ。


10. カルーセル: Carousel

物流用語 カルーセル

空港でスーツケースなどの荷物受取カウンターにある回転式コンベアー。回転寿司のベルトや倉庫で部品を自動供給する回転棚もこう呼ばれる。もとの意味は遊園地の回転木馬のことで、いかにも女性っぽい響きなのだが、日本のオネエ系タレントの元祖・カルーセル麻紀の本名は「平原徹男」と実に男っぽい。

物流英語ハンドブック より